第9回技術ワーキンググループ会合レポート
2018年2月6日(火)に、第9回技術ワーキンググループ会合が開催されました。その模様を紹介します。
アジェンダ
- デジタルカメラ EXILIM を使ったプラグイン開発と商用展開について
- カシオ計算機株式会社 山田卓也 氏
- Mixed Realityとホロラボの取り組み
- 株式会社ホロラボ 島田 侑治 氏
- スマートスピーカーClovaに至るLINEのメッセージングテクノロジー発展の系譜
- LINE株式会社 砂金 信一郎 氏
デジタルカメラ EXILIM を使ったプラグイン開発と商用展開について
カシオ計算機株式会社 山田卓也 氏より、デバイス WebAPI を使った取り組みの紹介、そして、取り組みを通じて期待する市場拡大の可能性についてご講演頂きました。
カシオ計算機社では、コンシューマー用途のカメラ製品シリーズ「EXLIM」、そして、ゴルフ練習や高所点検など特殊用途を想定したカメラ製品および連携アプリを提供しています。とりわけ特殊用途においては用途に応じてアプリを別々に開発する必要がありました。デバイス WebAPI のプラグインを開発したことにより開発効率を上げています。
デバイス WebAPI のプラグインは Android 版および iOS 版ともに一般公開されています。誰でもデバイス WebAPI が提供するAPIを使って、EXILIM と連携したアプリを開発することができます。
特殊用途のアプリ開発およびプラグインの公開によって、さまざまな要望を市場から得ることができ、製品の改良に役立てています。こういった取り組みにより、コンシューマー向けだけでなくB2B向けでも効率的な開発サイクルが構築できました。そしてプラグインの公開によって、新たな用途そして市場が広がることを期待しています。
Mixed Realityとホロラボの取り組み
株式会社ホロラボ 島田 侑治 氏より、Mixed Reality の概要および Microsoft 社の「HoloLens(ホロレンズ)」についてご紹介いただきました。また、HoloLens などのデバイスを使った Mixed Reality のユースケースをご紹介いただきました。
※ 講演概要およびスライドは非公開
スマートスピーカー Clova に至る LINE のメッセージングテクノロジー発展の系譜
LINE 株式会社 砂金 信一郎 氏より、LINE 社のビジネス概況、ボット向けの Messaging API、音声連携 LINE カスタマーコネクト、そして、スマートスピーカー Clova WAVE/Friends にも搭載されている AI プラットフォーム Clova についてご紹介いただきました。
LINE 社のミッションは「CLOSING THE DISTANCE」、人と人、人と情報・サービスの距離を縮めることです。メッセンジャー型サービスなどによる広告ビジネスを中心に、現在では、AI そして決済へ事業を拡大しています。
AI 事業では、すでに Clova Wave および Clova Friends といったスマートスピーカーを通して、AI プラットフォーム Clova によるサービスを提供しています。この基盤を提携事業者向けにオープン化することで、データエコシステムの拡大を図っています。
AI プラットフォームのサービスを開発するにあたり、テキストベースのチャットも音声による操作でも、会話を進めたくなるような魅力や、利用者を迷わせない工夫などが重要です。こういったいくつかの設計原則をアドバイス頂きました。
最後に、AI プラットフォーム Clova の仕組みの概要を紹介いただき、アプリ開発に必要な Clova Skill について解説いただきました。