2015年10月2日(金)に、第二回技術ワーキンググループ会合が開催されました。会合には 35 会員 60 名が出席しました。勉強会として、GotAPI 標準化動向、会員企業による取り組み紹介などが行われました。
標準化団体 OMA における GotAPI の標準化の動向について報告頂きました。GotAPI 1.1 が策定中であり、WebSocket チャネルが追加されました(GotAPI 1.1 仕様 2015年9月20日版草案)。11 月には Candidate リリースが予定されており、ほぼ最終段階に入っていいます。
NTTドコモ主導で、健康機器を GotAPI の枠組みで利用するための API 策定も進んでいます。すでに RD/AD (要件/アーキテクチャーのドキュメント)のドラフトが完成しています。また、TS (API の技術仕様)については、すでに体温計(Thermometer API 2015年8月25日版草案)、パルスオキシメーター(Pulse Oximeter API 2015年9月15日版草案)のドラフトを提案済みです。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。今後、体重計や血圧計などの機器も対象に API の標準化を進める予定です。
その他、韓国からは3DプリンターをGotAPIの枠組みで利用するためのAPIの提案を計画しています。
GotAPI 上で WebRTC による映像や音声を扱う上での課題と解決策について解説して頂きました。リアルタイムの映像と音声を扱うにあたり、外部カメラ用プラグインと WebRTC プラグインを開発し、デバイス WebAPI (GotAPI) から連携して扱えるようにしました。
講演では、実際に、スマートグラス Vuzix M100 からの映像と音声を扱うデモを披露して頂きました。これによって、スマートグラスを装着した作業者の視野を遠隔でモニタリングし、作業者とのコミュニケーションを図ることができるようになります。
コンソーシアム会員同士による連携の事例をご紹介いただきました。当プロジェクトには、リコー様、セイコーエプソン様、NTTドコモ様の 3 社による連携プロジェクトとして開始し、コンソーシアム会員である、GClue 様も開発に関りました。
当プロジェクトでは、リコー様の 360° カメラ THETA、セイコーエプソン様のスマートグラス MOVERIO、そして、デバイス WebAPI MOVERIO のヘッドトラッキング機能と、THETA からの 360° 映像を組み合わせた VR を実現。講演では、実際の機材を持ち込み、実演頂きました。
本プロジェクトの成果は、セイコーエプソン様からニュースリリースとして公表されました(エプソンが「デバイスコネクトWebAPI」を活用した MOVERIO『BT-200』による 360°View のコンセプトを実証 ~ エプソン、NTTドコモ、リコーの 3 社連携デモンストレーション ~)。
W3C における Web of Things Interest Group の最新状況をご報告いただきました。
Interest Group の議長はシーメンスとインテルの二社で、メンバーは 141 名。API & Protocol、Things Description、Descovery、Security, Privacy and Resilience の 4 つのタスクフォースにて活動しています。
Web of Things は、IoT プラットフォームを Web アーキテクチャーの仕組みを利用してつなげるところにあり、モノの特定に URI を使い、モノを LD (Linked Data) で記述します。
講演では、タスクフォースで議論されている具体的なテクノロジーについて説明して頂きました。また、GotAPI との比較についても解説して頂きました。最後に、富士通研究所様で取り組まれている WebOS 技術についても紹介頂きました。